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カテゴリ:樹脂・プラスチック

プラスチック押出成形の特徴と用途

2021.11.14 プラスチック押出成形

プラスチック製品の製造には、いろいろな加工方法があります。プラスチックの成形方法のなかで、代表的な成形方法のひとつが押出成形です。押出成形にはメリットのほかデメリットもあるため、用途に応じたプラスチック製品の製造に向いているかどうかを見極めなければいけません。

プラスチックの押出成形の特徴、メリットデメリット、押出成形で製造されたプラスチック製品の用途を解説します。プラスチック製品製造でコストをおさえたい方や、用途に応じた形状のものを作りたいときは、ぜひ参考にしてください。

プラスチックの「押出成形」とは

プラスチックの押出成形とは、射出成形と同じく代表的なプラスチック加工方法です。溶解したプラスチック原料を、連続的な断面で押し出し、冷やすことで硬化させて成形します。

押出成形は、以下の手順で行われます。

  1. 成形するプラスチック原料をホッパー(材料タンク)に入れる
  2. 押出機内のバンドヒーター付きシリンダーでプラスチック原料が加熱され、溶けて流動化する
  3. シリンダー内のスクリューが回転し、流動化したプラスチック原料が押し出される
  4. 口金(ダイ)から口金の形状と同じ断面形状の成形品が連続的に押し出される
  5. 成形物が冷却、硬化される

流動化したプラスチック原料を一定の形状で押し出して成形する方法のため、ところてんのように考えるとイメージしやすいかもしれません。

プラスチック押出成形の特徴

プラスチック押出成形は、押出成形機を使用して加工します。押出成形機は押出機、ダイ、冷却機、引取り機、切断機の5つから構成されているのが特徴です。口金であるダイを変えれば、いろいろな形状のプラスチック製品の製造ができます。

プラスチック押出成形は、形状によって以下の5種類に分類できます。

成形の種類 詳細
異形押出 丸型、角形、コの字、ヨの字、日の字などの形状のダイを使用した押出成形です。
押出し被覆 芯材の外側にプラスチック原料を押し出し、被膜させる押出成形です。
共押出し 2種類以上の異なるプラスチック原料を異なるダイから押し出し、いろいろな機能を付与させる押出成形です。
Tダイ法 平たい、または薄い形状の押出に特化した押出成形です。フィルムやシートなどの単層プラスチック製品のほか、多層フィルムやラミネート加工にも使用されています。
インフレーション法 プラスチックのフィルムを袋状に押し出し、成形する方法です。

プラスチック押出成形のメリット

プラスチック押出成形には、以下のメリットがあります。

  • 同断面形状の好みの長さの長物が作れる
  • 長物の成形がかんたんにできる
  • 射出成形などほかのプラスチック成形方法よりも金型コストが安い
  • 同形状の製品製造が安定的、かつ低コストでできる
  • 異なるプラスチック素材を一緒に押し出せる

押出成形は、長物のプラスチック製品を製造する上でもっとも効率よく、コストも安くなる加工方法です。射出成形などほかの成形方法よりも金型のコストも安く、同じ形状のものなら断面もなめらかで安定した加工も可能 です。大量生産にも向いています。

また、色や性質が異なるプラスチック原料を押出機により一緒に押し出せるのもメリットです。

プラスチック押出成形のデメリット

プラスチック押出成形のデメリットは以下の通りです。

  • 同断面形状でないと成形できない
  • 寸法精度を高くすることが難しい
  • 金型が必要
  • 外観不良が出る場合がある
  • 金型のメンテナンスが必要
  • 少量生産に向かない
  • 直線的でないものは後加工が必要なる

プラスチック押出成形は、ダイから同じ形状の断面が長物として押し出されて成形されます。好みの長さにカットすれば大量生産もできますが、すべて同じ断面です。断面の異なるプラスチック製品を製造する方法としては向いていません。寸法精度を求めるプラスチック製品製造にも不向きです。

押出成形はほかの成形方法よりもコストは低くおさえられます。一方で、成形である為に、金型の製造が必要です。金型の製造コストがかかるため、特注品や受注生産品などの少数ロットの生産では、逆にコストが高くなってしまいます。成形自体が少数生産には不向きな加工方法です。

プラスチック押出成形の押出機では、プラスチック原料の混練を行います。混練の不十分によりフィッシュアイ、それ以外にも表面の筋、反りや偏肉、幅や厚みの不均一、うねりなどの外観不良が発生する可能性があります。プラスチック原料の混練不良のほか、金型の状態が品質に影響するため、定期的なメンテナンスも必要です。

プラスチック押出成形の用途

プラスチック押出成形では、以下のプラスチック製品の製造が可能です。

  • パイプ
  • ダクト
  • チューブ
  • 光ファイバーなどの線材
  • 自動車製品
  • 電気製品
  • 照明機材
  • 土木機材
  • 建材用シート
  • 包装用フィルム
  • 液晶画面の表面保護フィルム

など

プラスチック押出成形は長物の製造効率が優秀

プラスチック押出成形は、同一形状の長物を押し出すのに特化した成形方法です。同じ断面のプラスチック製品の大量生産や、長物の製造が効率よく、低コストで実現します。口金の形状を変えれば、異なる形状のプラスチック製品の製造も可能です。

一方で、金型のメンテナンスが必要、金型の製造コストを考えて少数製造には向いていないなどのデメリットもあります。

プラスチックの押出成形を検討するなら、用途や製造したいプラスチック製品に合っているかどうかを検討するのが重要です。ぜひプラスチック押出製造を、希望に応じたプラスチック製品製造に活用してみましょう

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