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カテゴリ:ゴム

カーボンブラックとは?ゴム充填剤としてのカーボンブラック

2022.02.24 カーボンブラック充填剤

カーボンブラックとは3-500nm程度の炭素を主体とした微粒子のことで、黒く着色するだけでなく、ゴムを補強するのにもとてもよく使われています。本記事ではゴムに使用するカーボンブラックの特性を紹介します。

ゴムの充填剤のひとつ「カーボンブラック」

ゴムの充填剤とは車のタイヤにも古くから使用されてきた、ゴムの補強や製造量を増やす役割を担うものです。
充填剤を使うことによって補強やその製品の特性を向上させることができるため、ゴム充填剤は製品作りに欠かすことはできません。
カーボンブラックの他にも、充填剤にはシリカ、炭酸カルシウム、クレーなどの種類があります。
どの充填剤を配合するべきかは、製造する製品の特性によって量や配合の割合・有無が変わります。

カーボンブラックの製法による分類

カーボンブラックの製法は、主に次の4つに分類されます。
カーボンブラックの製法によってそれぞれのカーボンブラックの特徴が異なるため、カーボンブラックは製法によって分類されることも少なくありません。

現在、主流とされているのはファーネス法と呼ばれる製法です。
カーボンブラックを扱う企業ではすべての種類を採用している訳ではなく、ファーネス法だけ、ほかの製法のものだけ、などひとつの製法を採用していることも多くあります。
具体的にカーボンブラックの製法はそれぞれどのように違うのか、その特徴を見ていきましょう。

ファーネス法(ファーネスブラック)

ファーネス法は現在最も主流となっている製法で、第二次世界大戦中にアメリカで誕生しました。
初期の原料はガスでしたが、現在は油を原料としているのが一般的です。
ファーネス法ではその原料を不完全燃焼させ、製造します。

この製法では収率が高いため、カーボンブラックを大量生産したい時に向いています。
また、補強用から着色用まで様々な用途で使用されるカーボンブラックをコントロールしながら製造できるのがファーネス法のメリットです。

チャンネル法(チャンネルブラック)

チャンネル法の原料は天然ガスです。
H型の鋼であるチャンネル鋼と不完全燃焼した炎を接触させ、分離して出てきたカーボンブラックをかき集める製法です。
チャンネル法は悪い方法ではないのですが、ファーネス法よりも少しだけデメリットがあるため、現在ではファーネス法の方が一般的とされています。

近年では天然ガスをできるだけ生産しないようにする傾向があり、原料そのものが不足する可能性があったり、収率はファーネス法の方が良かったりするデメリットがあるからです。
それでも、完全に廃止された訳ではなく、塗料などではまだチャンネルブラックが使用されています。

アセチレン法(アセチレンブラック)

アセチレン法で作られたカーボンブラックは、純度99%以上と非常に純度が高いアセチレンの連続熱分解法によって作られます。
他のカーボンブラックと比較すると、アセチレンブラックは導電性と吸液性に優れた特徴があり、比重も軽くなっています。
そのため、ゴム用補強剤や顔料の他、電池用導電剤や電極添加剤としても使われています。

サーマル法(サーマルブラック)

サーマル法とはしっかりと加熱したチェッカー構築物を送り、熱分解で発生した天然ガスを原料として作り出すカーボンブラックの製造方法です。
同じサーマルブラックの中でも、低熱・中熱・高熱の3つに分類されます。
純度が高いため、製品に仕上げるとフッ素ゴムの配合材やプラスチックの機能性付与材となります。

ゴムに対するカーボンブラックの特性

カーボンブラックはその粒子径、ストラクチャー(後述)の状態によって特性が異なります。ストラクチャーはカーボンブラックを構成する粒子同士がつながった全長を示します。
得たい特性に合わせて粒子径の大小、そしてストラクチャーの大小から配合するカーボンブラックを選定します。
各カーボンブラックを配合することで得ることのできる特性は次の通りです。

着色性

カーボンブラックは熱に強い顔料でもあります。このため、加硫時に加熱されるゴム製品を黒く着色する際に重宝されます。着色性に極めて優れているため、ほかの目的で配合した場合(たとえば強度を必要とするタイヤなど)でもしっかりと発色します。

硬度・粘度の調整

ストラクチャーが長く粒子径が小さいカーボンブラックは、ゴムと配合した際にそのすき間にゴムが入り込み、ゴムの粒子が身動きが取れなくなるため、より硬くすることができます。粘度も高くなりますが、あまり高くしすぎると練り工程に影響するため、配合には経験と技術が必要です。

このため、とくにタイヤの製造に適しているともいえるでしょう。2020年のカーボンブラックの需要は約80%がタイヤのゴムの使用によるものでした。また、伸びも悪くなるため、しっかりと伸びるゴム製品にしたい場合は反対にストラクチャーを短く・粒子径をが小さすぎないものを配合する必要があります。

耐候性の強化

カーボンブラックには紫外線を吸収する特性があります。このため、紫外線による抗酸化劣化を防止する効果が期待できます。

電導性

カーボンブラックそのものが電導性に優れた構造を持っています。ゴムは絶縁体ですが、このゴムに電導性を持たせたいときにもカーボンブラックを配合します。
たとえば、静電気を逃がすために静電気が発生すると困る「ガスを扱う場所」などに使用されます。

ゴム製品に欠かせないカーボンブラック

カーボンブラックはさまざまな種類と特性を持った充填剤です。製品に必要な性能に応じて、適切なカーボンブラックを選定し、配合する必要があります。ゴム製品を作る際は、カーボンブラックによる影響を知っておくと、よりスムーズに作りたい製品に近づくことができるでしょう。

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