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カテゴリ:成形・加工方法

ゴムとプラスチックの成形加工方法まとめ

2022.04.28 加工方法圧縮成形射出成形押出成形

ゴムやプラスチック・樹脂を使った製品を製造する際は、形状やコストに応じて適切な成形加工方法が選ばれています。それぞれの成形加工方法にはメリット・デメリットがあるので、目的に応じた加工方法選びは重要です。
当記事ではゴムの成形加工方法、プラスチック・樹脂の成形加工方法のそれぞれについて、概要や特徴を解説します。

ゴム成形・加工方法

ゴムの成形・加工の方法としては、主に以下の手法が一般的です。

  • 圧縮(コンプレッション)成形
  • 押出成形
  • 射出成形

圧縮(コンプレッション)成形

圧縮(コンプレッション)成形とは、あらかじめ目的の形状に作成した金型にゴム素材を入れ、そのゴム素材を上下から金型でプレスして一定時間加熱・加圧することで、成形を行う加工方法です。

ゴムの成形加工方法としては、もっとも一般的な方法になります。他の成形加工と比べて非常にシンプルな方法といえるでしょう。圧縮(コンプレッション)成形のメリットは次のとおりです。

  • 金型の製作費用を抑えめにできる
  • 大型の肉厚製品の成形に適している
  • 少ロットや少量生産に対応しやすい
  • シンプルで誰でも仕組みを理解しやすい

など

ただし圧縮(コンプレッション)成形で加工を行うとはみ出しバリが多く発生するため、バリを取り除く後作業が必要になる点がデメリットといえます。

圧縮(コンプレッション)成形で作られるモノは、主にパイプ、ホース、パッキン、シール材などです。

押出し成形

ゴムの押出し成形とは、スクリューやプランジャーなどを用いてゴムを押し出し、押し出したゴムを加硫路で加硫した後、一定の断面形状を連続して成形を完成させる加工方法のことです。イメージ的にはところてんやインスタント麺の製造工程に近いでしょうか。

一般的な工程の流れとしては、まず「押出機」と呼ばれる機械にゴム素材を投入し、押出機の過熱シリンダにて加熱・溶解を行います。次に溶解して流体となったゴムをシリンダからダイ(口金)に押し出すことで、ダイ(口金)の穴に合わせた形でゴムがところてんやインスタント麺の製造のようにダイ出口から出てきます。

例えばダイの口径が丸であれば丸棒状、四角であれば細長いブロックのような形、薄い長方形であればシート状に成形が可能です。

ダイから押し出されたひとつなぎのゴム素材は、加硫路を通りながら固められます。その後引き取り機によって引っ張られたゴム素材を、切断機にて希望の長さに切断します。こうして目的の大きさとなったゴムが排出され、次の工程に進んでいくという流れです。

ゴムを押出し成形で加工するメリットは次のとおりです。

  • 表面が滑らかに仕上がる
  • 切削加工でよく発生する切りくずが出ない
  • 多数の製品を連続して製造できる
  • 長いひも状のゴム成形が可能になる
  • 初期投資が安価になる

など

ただし押出し成形は小ロットの製造や、微細な精度を要求される製造には向いていません。

押出し成形で作られるものは、主にパイプ、ホース、断熱チューブ、ゴム被覆電線、ベルトなどです。またコ型やT型などの特殊な形状を成形する異型押出しによる加工もできます。

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射出成型

射出(インジェクション)成形とは、「シリンダー内で加熱・溶融させたゴム素材を金型に流し込み、形成する」加工方法です。

注射器を意味する英単語であるInjection(インジェクション)の名前のとおり、注射器のイメージで金型にゴム素材を射出して固めていきます。

射出加工のメリットは次のとおりです。

  • 金型を作成すれば複雑な形状を含めたさまざまな形状を製造できる
  • 金型は使えなくなるまで連続して使用できる
  • 後加工がほとんど必要なくなる
  • 大量生産や生産の自動化が容易にできる
  • 製品あたりの単価を安く済ませられる

など

ただし射出加工は金型の製作のための初期費用が高い・製造工期が長い、小ロット。少量生産に向いていないなどのデメリットがあります。

射出成形で作られているものは、主に各業界の製造機器の部品、OA機械の部品、車載製品などです。

その他のゴム成形加工

ゴムの成形加工の方法として、圧縮成形や押出し成形、射出成形以外には主に以下の方法があります。

その他のゴムの成形加工の方法 概要
切削加工 ゴム素材をフライスや旋盤、手作業で直接切削して目的の形に仕上げる加工方法
ウォータージェット加工 勢いよく噴射された水の圧力でゴムの切り出しを行う加工方法
接着加工 接着剤や両面テープ、加硫接着(焼付)などの方法を用いてゴム同士やゴムと金属などを接合する加工方法

プラスチック・樹脂の成形加工方法

プラスチックや樹脂の成形加工の方法としては、主に以下の手法が一般的です。

  • 射出成形
  • 押出成形
  • 中空成形(ブロー成形)

射出成形

プラスチック・樹脂の加工方法としては、ゴムの成形加工方法としても解説した射出(インジェクション)成形が一般的に用いられています。射出成形のメリットは次のとおりです。

  • インサート成形などの金具との一体成型が可能になる
  • 大量生産や生産の自動化が容易にできる

など

射出成形に適したプラスチック・樹脂としては、ABS、PC、PPA、PPなどが挙げられます。熱可塑性と熱硬化性のどちらの種類のプラスチックも使用できる上に、成形できる形状も多岐に渡ります。

押出成形

ゴムと同じく、押出成形もプラスチック・樹脂の成形において用いられる加工方法です。押出成形のメリットはゴムと同じく長いひも上のプラスチック・樹脂の成形ができる点や初期投資が安くなる点など、ゴムの場合とほとんどが共通しています。

押出成形に適したプラスチック・樹脂としては、熱可塑性のタイプになります。成形できる形状としては、主に断面形状がある程度決まっている丸棒、パイプ、シートなどです。

中空成形

中空成形(ブロー成形)とは、ある流体のプラスチック・樹脂素材を金型で挟み込み、針状の管を刺して中に空気を送り込むことで膨らまして成形を行う加工方法です。

中に空気を送り込んで膨らませる成形方法であることから、成形したプラスチックや樹脂の中を空洞とすることが可能です。成形方法の名前は「中が空洞である」「空気をブローする(吹き込む)」ことからきています。

中空成形のメリットは次のとおりです。

  • 比較的大きな形状の成形もできる
  • 金型の製作コストが安価である
  • 軽量・薄肉の成形がやりやすい
  • 多層ブロー成形や3次元ブロー成形などでジャバラや曲りなどの複雑な形状も成形できる

など

ただし成形方法上、少ロット・少量生産にはあまり向いていない上に、肉厚の精度が出しづらいのがデメリットになります。

中空成形に適したプラスチック・樹脂としては、熱可塑性のタイプになります。成形できる形状としては、代表的なものにボトルやパイプ形状などです。

ゴムやプラスチック、樹脂には多種多様な成形方法がある!

ゴムやプラスチック、樹脂の加工方法には、圧縮成形や押出し成形、射出成形などさまざまなものが存在しています。それぞれの方法にもメリット・デメリットがあり、製品の品質や製造コストなどが異なります。

自社でゴムやプラスチックの成形を行いたい場合は、製品の使用目的やコストに応じた適切な成形方法を選択してください。またメーカーに加工成形を依頼する際も、メーカーによって得意・不得意の方法があるため、依頼前に問い合わせを行うことをおすすめします。

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