What is rubber?

ゴムの特性

ゴムとは

ゴムとは

ゴムの木の樹液から作る”天然ゴム“と、石油から生成される”合成ゴム”に大きく分けられます。  特に、合成ゴムは様々な配合を行うことで、多種多様な特性を発揮します。  弾性体であるゴムは、力を加えると収縮し、力を解放すると元に戻る力が発生しますが、完全に復元することはありません。この特性は、ゴムの分子鎖構造による影響です。  収縮復元をするゴムは、パッキン・シール類としてこれ以上ない特性を持ちます。


ゴムのメリット/デメリット

ゴムのメリット・デメリット

メリット

最大のメリットは、ゴム特有の”収縮復元性”にあります。 また、材料によっては、石油由来でありながら”自己消化性”をもつ材質もあります。


デメリット

オゾンや紫外線等には強くありません。 また、低温や高温の影響を受けて十分な弾性を発揮できない場合があります。 こういった弱点を配合で補う努力が欠かせません

Manufacturing method 

ゴムの作り方

コンプレッション成形

コンプレッション成形

ゴムを金型の間に挟んで加圧する成形方法であり、最も一般的でシンプルな手法になります。


メリット

  • 金型費用を抑えることができる
  • 少量の生産や他機種の取付など比較的柔軟な対応が可能になる
押出し成形

押出し成形

スクリューでゴム材料を押し出して、ひも状の成形を行います


メリット

  • 長いひも状のゴム成形が可能
  • 口金という治具のみのため、初期投資が安価で済む


デメリット

  • 少量生産には不向き高い精度を出すことができない
射出成型

射出成型

スクリューでゴム材料を押し出して、金型に注入成形を行います。


メリット

  • 自動化、大量生産化が可能なため、製品を安価に成形できる


デメリット

  • 金型が高額になる
  • 少量生産が行えない
送り焼き成形とは

送り焼き成形とは

繋ぎ合わせて加硫することで、金型以上の大きさの紐やリングを成形することができます。 断面形状や寸法により、金型のご用意がございますのでご相談ください。


メリット

  • リングの場合、接着(押出し成形)するよりも繋ぎ目がわかりにくい
  • 圧力をかけられるので押出し成形に比べ、物性が高い
  • 何十mの長さでも作ることができる


デメリット

  • 押出し成形よりも製品コストが高い納期がかかる

Manufacturing method 

プラスチックの作り方

射出成型

射出成形

加熱して軟化させた材料に圧力を加えて金型に充填するプラスチック成形方法であり、最も一般的な手法になります。


メリット

  • インサート成形などの金具との一体成形も可能
  • 大量生産によるコストダウンが可能
押出し成形

押出し成形

加熱して軟化させた材料を押出し、口金を通すことで成形します。成形ライン上に冷却槽が必要になります。


メリット

  • 長いひも状のプラスチック成形が可能
  • 口金という治具のみのため、初期投資が安価で済む


デメリット

  • 少量生産には不向き
  • 高い精度を出すことができない
中空成形

中空成形

プラスチック材料を金型で挟み、針状の管を指して空気を送り込むことで膨らませて成形を行います。主にボトル等はこの成形方法になります。


メリット

  • 大きな形状も成形ができる
  • 金型費用を抑えることができる


デメリット

  • 少量生産には向かない
  • 高い精度を出すことができない

Features of standard material

主要合成ゴムの特性


略号 ゴムの名称 特徴 参考温度
NBR ニトリルゴム
(Nitrile Rubber)
最も一般的な材料です。耐油性や耐摩耗性が良い反面、耐候性は良くありません。 ニトリルゴム
HNBR 水素化ニトリルゴム
(Hydrogenated Nitrile Rubber)
NBRの耐候性や耐熱性を改良したグレードです。耐寒性やコスト面では、NBRに劣ります。 水素化ゴム
CR クロロプレンゴム
(Chloroprene Rubber)
機械的強度や耐候性、難燃性に優れ、自己消化性のあるバランス良いゴムです。 クロロプレンゴム
FKM フッ素ゴム
(Fluoro Rubber)
耐熱性、耐油性、耐薬品性、耐オゾン性に優れ、幅広く使用されます。
欠点は、耐寒性が低く、有機酸・ケトン・エステル・アミン系に耐性がありません。
フッ素ゴム
VMQ シリコーンゴム
(VinylMethyl Silicone Rubber)
優れた耐熱性や耐オゾン性、耐寒性を持ち、生理不活性もある半面、引裂きや耐摩擦が悪く、運動用パッキンには適しません。 シリコーンゴム
EPDM
(EPT)
エチレン・プロピレンゴム
(Ethylene Propylene Rubber)
耐候性や耐寒性、溶剤性に優れ、建築・工業・自動車で幅広く使用される一方、鉱物油への耐性がありません。 エチレン・プロピレンゴム
 


略号 潤滑油 作動油 燃料油 薬品 気体
エンジン油
ギアー油
マシン油
スピンドル油
冷凍機油
カップグリース
リチウムグリース
シリコーングリース
タービン油
油十水エマルジョン系
水十グリコール系
リン酸エステル系
シリコーン系
ブレーキ油
トルコン油
軽油・灯油
重油
ガソリン
水・温水
水蒸気・熱水
クーラント
水系切削油
塩酸20%
硫酸30%
硝酸10%
苛性ソーダ30%
トルエン
塩化メチレン
エタノール
エチレングリコール
アセトン
LPG
都市ガス
オゾン
フロンガス22
代替フロンガス
NBR × × × × × × ×
HNBR × × × × ×
CR × × × × × × × × ×
FKM × × × ×
VMQ × × × × × × × × × × × × × × × × ×
EPDM × × × × × × × × × × × × × × × × × ×