ものづくりプレス

2024-11-25

酸化防止剤は食品だけではない?工業製品にまつわる酸化防止剤とは

酸化防止剤は、その名の通り、物質が酸化するのを防ぐための化学物質です。

食品業界での使用がよく知られていますが、実は工業製品の製造においても、酸化防止剤は非常に重要な役割を果たしています。

この記事では、食品以外での酸化防止剤の役割についてご紹介します。

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酸化防止剤の役割

まず、ゴムやプラスチックの製造において、酸化防止剤は欠かせません。
これらの材料は、空気中の酸素と反応して酸化し、劣化する可能性があります。
酸化防止剤を添加することで、この酸化反応を抑制し、製品の寿命を延ばすことができます。
また、酸化防止剤は、製品の色や形状が変わるのを防ぐ役割も果たします。


次に、潤滑油やグリースなどの油脂製品にも酸化防止剤が使用されます。
これらの製品は、高温や摩擦により酸化しやすく、酸化すると性能が低下します。
酸化防止剤を使用することで、製品の性能を維持し、寿命を延ばすことができます。


また、塗料やインクの製造にも酸化防止剤が使用されます。
これらの製品は、乾燥する際に酸化反応が進行します。
酸化防止剤を使用することで、乾燥速度を調節し、製品の品質を保つことができます。


さらに、電子部品の製造においても、酸化防止剤は重要な役割を果たします。
電子部品は、酸化により性能が低下する可能性があります。
酸化防止剤を使用することで、部品の寿命を延ばし、信頼性を向上させることができます。


酸化防止剤は、工業製品の製造において、製品の寿命を延ばし、品質を保つための重要な役割を果たしています。
これらの製品が私たちの生活のあらゆる面で使用されていることを考えると、酸化防止剤の重要性は計り知れません。

酸化防止剤の物質

酸化防止剤として用いられる抗酸化物質には、
ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェロール)、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)、
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸プロピル、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、
ピロ亜硫酸カリウム、二酸化硫黄、コーヒー豆抽出物(クロロゲン酸)、緑茶抽出物(カテキン)、ローズマリー抽出物などがあります。