ものづくりプレス

2023-09-05

ゴム成形を金型で行うときの製作方法と費用の目安

ゴムを原料として成形する場合、使用するのが金型です。成形する形、コスト、製造量など重視すべきポイントによって、選ぶべきゴム金型成形の方法は異なります。ゴムの金型成形の方法と、かかる費用について解説します。これからゴム成形の金型製作を検討している際は、ぜひ参考にしてください。

ゴム金型成形

ゴム金型成形とは

ゴム金型成形とは、ゴムを原料に金型を使用して成形する方法です。ゴムを成形する場合、金型にゴムを仕込んでプレス加工します。樹脂や金属などの固い材料に比べ、ゴムはやわらかく弾性があり、切ろうとすると逃げてしまうため、切削による加工が難しく、金型による成形が主流です。


ゴムはタイヤやボール、消しゴムなどそのまま使用する製品としてだけでなく、防振ゴムやパッキン、コンベアベルトなど機器の部品としても使用されます。ゴム成形の金型は、加工が難しいゴムを大量、かつ正確な形へ成形するために欠かせません。

ゴム金型成形の方法

ゴム金型成形は、主に以下の3つの方法があります。


・コンプレッション成形

・射出成型

・押出成形


ゴム金型成形方法によって特徴や費用が異なります。作成したいゴム成形製品の形状や、コストなどの重視したいポイントに応じた方法を選ぶことが重要です。ゴム金型成形の方法それぞれの特徴について解説します。

コンプレッション成形

ゴム金型成形のなかで、一般的かつ長い歴史のある方法です。圧縮成形とも呼ばれています。


1. 形状や厚み、材質などを踏まえて調整した温度に金型を加熱。加熱した金型のなかにゴム原料を仕込む

2. 圧縮成形機で圧力をかける

3. 加硫時間を保持したあと、中身を取り出す


コンプレッション成形には以下の特徴があります。


・金型のコストが安い

・幅広い成形に対応

・大量生産ではなく、少量から中量生産に向いている


コンプレッション成形は、経済的で少量・多品目製造に向いている方法です。コンプレッション成形の金型は、ゴム成形金型のなかでもっとも安価になっています。ボール、リング、筒、カバーなどさまざまな成形に対応できるのもメリットです。


通常、コンプレッション成形での金型は取り数を増やし、複数取れるようにします。そうすることにより、射出成形の金型よりも安価になるからです。取り数をひとつにしてしまうと、一回のコンプレッション成形のコストが「ひとつの製品」に乗ってしまうため、そのようなケースは稀です。 コンプレッション成形でできるゴム製品には以下のものがあります。


・パイプ

・チューブ

・ホース

・パッキン

・シール材

・緩衝材

・ゴム被覆電線

・ベルト

・ギア

・カバー  


など

射出成形

樹脂を原料とした射出成形と同じ方法です。


1. 液状にしたゴムをシリンダーのなかに入れる

2. ピストンを使ってシリンダーからゴムを金型へ射出する


射出成形には以下の特徴があります。


・大量生産に向いている

・生産コストをおさえられやすい

・金型の製作費用が高い


射出成形は金型へゴムを仕込む時間が短いため、大量生産に向いている方法です。短時間で大量生産ができるため、ゴム成形製品ひとつあたりのコストも安くなります。材料供給を自動化すると無人でのゴム成形も可能ですので、人件費カットや作業効率化にも有効です。


一方で射出成形の金型そのものの製作費用が高いため、初期コストがかかり、基本的に少量での生産が不可能であるといったデメリットがあります。 射出成形は脱型性の良いものと相性が良い特徴があります。 製造可能なゴム製品には以下のものがあります。


・機器部品

・産業用部品

・パッキン

・大量生産品

・OA 機器部品など


上記はコンプレッション成形でも製造可能な製品ですが、一例として記載しました。


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押出成形

長尺のゴム成形をする方法です。


1. 押し出し機の加熱シリンダーでゴム原料を溶かす

2. 溶けたゴム原料を流動化し、スクリューで圧をかける

3. 連続的に口金からゴムを押し出すことで、一定の断面形状の長尺ゴム成形ができる


押出成形は長尺のもののみ製造可能です。短い製品を作りたい場合は、長めに作ったあとで余分なところを切る加工をする必要があります。口金のコストが安価であるメリットがありますが、一方である程度まとまったロットでの生産となり、少量の生産が不可能であるデメリットもあります。


長尺のほか、断面の複雑な成形も可能です。押出成形でできるゴム製品には以下のものがあります。


・パイプ

・ホース

・チューブ

・断熱チューブ


など

ゴム金型成形にかかる費用の目安

ゴム金型成形には、金型製作費用がかかります。金型製作費用は、どのゴム金型成形方法を選ぶかによって異なります。また、形状や製作メーカー、求める精度、材質によっても大きく変化します。たとえばコンプレッション成形でも約250万円の予算が必要になる金型もあります。


おおよその金型製作費用の目安を以下に記載しますが、あくまで一例ですので、詳細は専門家に相談してください。



コンプレッション成形

20万円程度

射出成形

40万円程度

押出成形

3~5万円程度



金型製作費用のみでゴム製品コストを考えるのではなく、製品あたりのコストを考えるのも重要です。たとえば射出成形の金型製作費用自体は高めですが、1万ロット以上の大量生産に向いているため製品ひとつあたりのコストは安くなります。


さらに金型製作費用のみを見れば押出成形が一番安いですが、長尺以外のゴム製品製作には向いていません。成形したい形、ゴム製品の種類、生産したい量を考えて、適切なゴム金型成型方法を選ぶことが重要です。

ゴム成形に金型を必要とするあらかじめ予算と相談

ゴム製品を製造する際、必要となるのがゴム成形のための金型です。製造したいゴム製品の種類や成形したい形、製造したい量、試作か量産かなどによっても、適切なゴム成形金型は異なります。


ゴム成形金型の方法によって費用は異なります。金型製作費用だけでなく、ゴム製品の種類や製造コストも踏まえた金型を選ぶのが重要です。予算に応じて適切なゴム成形金型製作を依頼するために、ゴム加工会社の担当者へ相談をしてみましょう。