ものづくりプレス
2023-09-09
工業向けゴム素材の種類と特性・用途をわかりやすく解説
一言でゴムといっても、様々な材質や特性を持った素材が数多く存在します。しかし工業用のゴム製品を取り扱う場合、ある程度は特性や用途を理解しておく必要があります。
なぜならどのゴムが適しているのか、何の部品や材料に使えるのか分からないこともあるからです。そこで今回の記事では工業向けのゴムにおける種類や特性、使い道などについて詳しく解説していきます。
ゴム素材の種類と特性・用途
ゴムには、天然のものから人工的に作られたものまで幅広い種類があります。
そしてゴムによって持ち合わせている特性は異なるため、機械部品や日用品などの用途も様々です。例えば、いつも使う調理器具や自動車の部品といった身近な場所でも利用されています。
というのもゴムは、相当古い時代から発見されていました。そして文明の発達とともに加工や改良を重ね、様々な特性を持つゴムが生み出されています。 現在では当たり前のように使われるゴムですが、生産工場などの現場に携わっていなければ、ゴムの種類や特徴などを把握するのは難しいもの。特にこれからゴム製品を取り扱いたい人などは知っておいて損はないです。
そこでここからは、自動車部品や精密機械などにも利用されることの多いゴムの特徴や用途などについて紹介していきます。
NR 天然ゴム
天然ゴムは名前からもわかる通り、自然の樹から抽出された樹液を元に作られたゴムです。特徴としては反発弾性に優れており、跳ね返る力が強く元の形状を維持しやすいことです。
また引裂強度や耐摩耗性なども高いので、変形や破損しにくく強度の高いゴムとして重宝されます。
一方で耐候性や耐油性は低いため、光や熱、雨などの環境的な要因には十分な耐性がありません。とはいえ多少の温度変化などは問題ないため、様々な日用品に利用されています。
天然ゴムの用途
天然ゴムは物理的な強度に優れていることから、タイヤやゴムベルトなどの部品として使われることが多いです。また靴底やホース、輪ゴムなどの日用品としても利用されており、我々の生活に欠かせないゴムとなっています。
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IR 合成天然ゴム(イソプレンゴム)
合成天然ゴムは、主成分が天然ゴムと同じイソプレンの重合体(ポリイソプレン)であるゴムです。天然ゴムと構造が非常に似通ったものになっており、その特性も持ち合わせています。
特に合成天然ゴムは不純物が含まれておらず、温度変化による軟化しにくいのが特徴。気温の低い場所で保温する必要がありません。さらにゴム特有の臭いが少なく価格も安定しているため、天然ゴムの代用として扱われることが多いです。
ただ天然ゴムよりも耐候性や耐熱性、引裂強度などで劣る部分があるので、場合によっては使用を避けた方が良いと言えるでしょう。
合成天然ゴム(イソプレンゴム)の用途
合成天然ゴムは、主に天然ゴムの代用品として使われることが多いです。代表的なものとしては、自動車や航空機のタイヤ、工業用のゴムベルトなどが挙げられます。
また合成天然ゴムは着色料を配合することで鮮やかな色合いを再現できるため、卓球用ラケットといった色付きのゴム面としても利用されやすいです。
SBR スチレンブタジエンゴム
スチレンブタジエンゴムは、もともと天然ゴムの代用品として作られたゴム。様々な特性を持っており汎用性が高いため、利用されるシーンも多いです。そして現在では、最も流通しているゴムといっても過言ではありません。
天然ゴムと同様に、引裂などの機械的な強度に優れているのはもちろんのこと、耐摩耗性も高く長持ちしやすいメリットがあります。
デメリットに挙げられるのは耐寒性や耐油性が低いこと、さらに高温時の引裂抵抗なども劣ることです。環境的な要因には弱いですが、物理的な強度が高く製造単価もそこまで高くないため、様々な日用品に使われている側面があります。
スチレンブタジエンゴムの用途
スチレンブタジエンゴムも、天然ゴムの代用品として広く利用されています。例えば自動車のタイヤや靴底から、スポーツ用品や床タイルなどです。様々な部品や設備に使われており、日常生活で触れる機会も多いでしょう。
しかし耐油性には劣るため、油漏れを防ぐ工業用のOリングやパッキンとしての利用は避けられがちです。
BR ブタジエンゴム
ブタジエンゴムは、前述のスチレンブタジエンゴムに次いで、流通量の多いゴムとなります。特徴は耐摩耗性や反発弾性、耐老化性が天然ゴムよりも優れていることです。使い続けても磨耗しにくく、寿命の長い材料として使いやすいでしょう。
また強度自体はあまり高くないデメリットがあるため、天然ゴムやスチレンブタジエンゴムと混合して利用されることが多いでしょう。
ブタジエンゴムの用途
ブタジエンゴムの用途はタイヤやゴムベルト、ホースなどが挙げられます。ただし、タイヤには機械的強度の高い天然ゴムやスチレンブタジエンゴムなどと配合して使われることが多いようです。
また透明性に優れているため、プラスチック材料の強度向上に利用されることもあります。上記で挙げたゴムと同様、耐油性は期待できないことからパッキンやシール材としては使われません。
CR クロロプレンゴム(ネオプレン)
クロロプレンゴムは、天然ゴムの耐油性を改良して作られた背景があり、耐薬品性や耐油性、耐候性、難燃性、自己消火性に優れている特徴があります。バランスの良い耐性を持ち加工しやすいメリットがあるため、様々な用途で使われやすい合成ゴムです。
しかし低温時に結晶化しやすいというデメリットがあり、亀裂や破断の原因となりかねません。さらに耐水性や電気絶縁性が低い点も挙げられるので、環境によっては使いにくいこともあります。
クロロプレンゴムの用途
クロロプレンゴムは、ベルトやホースなどの自動車部品はもちろんのこと、ワイヤーやケーブルを覆う材料としても使われます。
粘着力にも定評があるので、接着剤や塗料などに使用されています。耐油性があることからOリングなどにも使われますが、どちらかというとゴム板や電線などに使われることが多いです。
NBR ニトルリゴム
ニトリルゴムは耐油性の高いゴムであり、工業用の部品や製品として重宝されています。主成分であるブタジエンとアクリロニトリルの配合量により、耐性なども変化するのが特徴です。
また耐油性以外にも、耐摩耗性や引裂強度などが優れており、工業用の部品として広く使われます。ただ一方で耐候性や耐寒性、耐オゾン性は低いです。特に直射日光のあたる場所や温度変化の激しい場所での保存は避けたほうが良いでしょう。
ニトルリゴムの用途
ニトリルゴムは、その優れた耐油性から主にシール材として使われます。具体的にはOリングやパッキン、オイルシールやオイルホースなど様々です。そのため、主に自動車関連の部品や液体・気体を取り扱う工業用製品に組み込まれています。
HNBR 水素化ニトルリゴム
ニトリルゴムの耐熱性をさらに改良したゴムで、工業用に広く使われています。摩擦抵抗が少ないため、運動用のパッキンとして非常に優れたゴムです。
上記のニトリルゴムよりもさらに耐油性、耐熱性が高く、ニトリルゴムでは弱かった耐候性があり、機械的強度や耐圧性もあります。ニトリルゴムにはない特殊な点としては耐冷媒性、耐冷凍機油性に優れているところも特徴的です。
一方でニトリルゴムと比較すると耐寒性が落ちており、費用もかかる点がデメリットです。
水素化ニトルリゴムの用途
ニトリルゴム同様、Oリングやオイルシール、オイルホース、ベルトなど工業用製品に幅広く使用されています。耐冷媒性、耐冷凍機油性に優れているため、これを利用してエアコンや冷媒配管のパッキン・シールにも使われています。
IIR ブチルゴム
ブチルゴムは耐候性や防振性、耐薬品性や耐熱性などに優れた特徴があり、工業製品だけでなく生活用品としても広く使われているゴムです。また電気をほとんど通さない絶縁性も持ち合わせています。
短所として挙げられるのは、耐油性や接着性が低いこと。そのためシール材や金属などへのコーティングには向きません。
ブチルゴムの用途
ブチルゴムはその耐熱性の高さから、主に自動車のタイヤをリムやホイールなどに取り付けるインナーチューブに利用されています。
その他の用途としては家電やオーディオ機器の防音材、工業用製品の防振材など。また絶縁テープや電線を覆う被覆としても使用されています。
EPM エチレンプロピレンゴム
エチレンプロピレンゴムは、その名の通りエチレンとプロピレンが主成分となっているゴム。特徴としては、耐候性や耐オゾン性などに優れていることです。
これまで挙げた多くのゴムは、直射日光や温度変化などに弱く、外での用途には向きません。しかしエチレンプロピレンゴムなら、屋外でも劣化しにくく使いやすいゴムと言えます。
欠点は耐油性となっており、ガソリンやオイルなどを取り扱う部分で使われることはほとんどないでしょう。
エチレンプロピレンゴムの用途
エチレンプロピレンゴムは、主に自動車や工業用のゴム部品として幅広い用途があります。また電気的性質も持ち合わせているため、電線を覆う材料などにもぴったりです。
EPDM エチレンプロピレンジエンゴム
エチレンプロピレンジエンゴムは、EPMにジエンモノマーを重合することで作られた合成ゴムです。エチレンプロピレンゴムと類似した性質を持ち合わせており、耐候性や耐寒性、耐オゾン性や耐薬品性などに優れています。
逆に金属や樹脂などとの接着性が悪く、コーティング加工などには向きません。さらに耐油性や引裂強度なども低いのがデメリット。ただし用途によっては、工業用製品に使われることもあります。
エチレンプロピレンジエンゴムの用途
エチレンプロピレンジエンゴムは、自動車用のホースやベルトから電線被覆などに使われます。また樹脂に配合することで耐衝撃性を高める性質があるため、自動車のバンパーなどにも組み込まれているようです。
SI シリコーンゴム
シリコーンゴムは、シリコン樹脂で構成された熱や寒さに強いゴムです。高い耐熱性や耐寒性を持っており、温度変化の激しい環境でも利用されます。
また耐候性や耐オゾン性にも優れているため、屋外に晒される環境下でもほとんど悪影響をもたらしません。しかし、引っ張りや引き裂きなどの物理的な強度は低いです。
ゴムの硬度によって透明性が高まり着色することも可能なので、日用品に用いられることが多いゴム。人体に無害なのも相まって、食品や医療などの様々なシーンでシリコーンゴムは使われています。
シリコーンゴムの用途
シリコーンゴムは、自動車部品から食品容器などの幅広い用途で利用されます。また耐熱性を持っているので、電子レンジのパッキンやターンベルトといった熱を発する機械の部品にも組み込みやすいです。
その他にも電卓やキーボードカバー、マウスピースなどの日用品として用いられており、目にする機会は多いでしょう。
EVA エチレン・酢酸ビニルゴム
エチレン・酢酸ビニルゴムは、柔軟性や耐衝撃性に優れた合成ゴムです。無色透明であり、着色することもできます。
天然ゴムに比べて軽く匂いがないので、工業用途だけでなく日用品としても用いられやすいです。また低温化でも強度が落ちないことや水に耐える性質を持っており、防水目的で使用されるケースもあります。
エチレン・酢酸ビニルゴムの用途
エチレン・酢酸ビニルゴムは衝撃を吸収しやすい特性を持つことから、自動車用のマットガードや人工芝マットなどの用途で使われます。さらにスキーブーツや自転車のサドルなど、様々なスポーツ用具にも含まれるようです。
T 多硫化ゴム(チオコール)
多硫化ゴムは、合成ゴムの中でも歴史が長いゴムです。もともとアメリカのチオコール・ケミカル社から生産されたこともあり、「チオコール」という名称でも浸透しています。また日本国内では、液状のゴムがシェアの80%以上を占めている状況です。
特徴としては耐油性が非常に高いこと、耐候性や耐オゾン性に優れている点が挙げられます。しかし物理的な強度や耐熱性などが低い欠点があるため、シール材として利用されることはほとんどありません。
多流化ゴムの用途
多硫化ゴムの主な用途は、油などを流すホースやパッキンに使用されます。その他には、建築物の防水性を高めるシーリング材や道路に設置された目的シールなどです。ゴムそのものが製品になるというよりも、材料の一部として用いられます。
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CSM クロロスルホン化ポリエチレンゴム(ハイパロン)
クロロスルホン化ポリエチレンゴムは、耐候性や耐オゾン性、耐熱性などに優れており、屋外での変色にも強い特徴を持つ特殊合成ゴムです。デュポン社がハイパロンという商標で販売などを行なっており、こちらの名称の方が有名かもしれません。
また同ゴムは圧縮などにより変形したままの状態が続くと、永久的に歪みが残る「圧縮永久歪み」という耐性に劣るため、パッキンやシール材にはあまり使われない傾向です。
クロロスルホン化ポリエチレンゴムの用途
クロロスルホン化ポリエチレンゴムには、高圧ホースや電線被覆などの用途があります。さらに外へ長時間置いていても変色などを起こしにくいため、屋外用のタンクや建材などにも向いているでしょう。
その他にも、昔からゴムボートなどの防水材料としても利用されていました。しかし近年では、加工のしにくさや価格帯の問題などからあまり使われなくなっているようです。
ACM,ANM アクリルゴム
アクリルゴムは、耐熱性や高温の油に強い特徴を持っているゴム。そのため、高温環境で使われる部品に組み込まれることが多く、工業用のゴム製品として広く使われているのが特徴です。
さらには耐候性や耐オゾン性に優れ、劣化しにくいなどの長所も持ち合わせています。一方で耐寒性や耐薬品性が低く、溶剤を取り扱う部分や寒い環境ではあまり使うことができません。耐薬品性が低いため、油に含まれる薬剤によっては膨潤などの油負けを起こす場合がありますので、耐油性が高くとも事前に試験・確認を実施する必要があります。
アクリルゴムの用途
アクリルゴムはガソリンや軽油などに耐性があるため、主に自動車のトランスミッションやクランクシャフト、バルブシステムなどに利用されます。ただ耐薬品性が低いこともあり、アルコールなどの溶剤を使う場所では避けなければなりません。 しかし耐熱性や耐油性は比較的ニーズが高いので、シール材などの工業用製品として多くの用途があります。
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U ウレタンゴム
ウレタンゴムは、引っ張りや引裂などの強度が高く、耐油性や耐摩耗性にも優れた特徴を持つゴムです。また材料の配合や作り方によって硬度を調節しやすいため、用途に応じた使い方ができる柔軟性の高さがあります。
デメリットとしては耐熱性や耐水性、耐湿性に劣ること。高温環境などでは、劣化しやすく寿命が短いことなどが挙げられます。
ウレタンゴムの用途
ウレタンゴムには優れた強度や弾性、耐荷重性があるので、タイヤなどの重いものを支える部分に利用されることが多いです。また磨耗しにくいことから、長期使用を想定したローラーやジェットコースターの車輪などにも使われます。
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・ウレタンゴムの種類と特徴
FKM フッ素ゴム
フッ素ゴムは、一般的なゴムに比べて高価であり、耐油性・耐熱性・耐薬品性・耐オゾン性などの優れた特性をいくつも持ち合わせています。特に耐熱性と耐薬品性が非常に高く、他のゴムが使えない環境だとフッ素ゴムしか選択肢がないほどです。
ただしフッ素ゴムは、その価格の高さから利用しにくい面もあります。というのも他に代用できるゴムがある場合、そちらを使った方がコストを抑えやすいからです。そのため一般層向けではなく、製造工場やメーカーなどに利用されることが多いでしょう。
フッ素ゴムの用途
フッ素ゴムは自動車関連やポンプ部品、半導体などの工業用製品としての用途があります。そして薬品や溶剤などにも強いため、食品や医療といった様々な製造工場の設備や部品に使われやすいです。
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ECO エピクロルヒドリンゴム
エピクロルヒドリンゴムは、耐油性や耐熱性、耐オゾン性などの耐性があるゴムです。中でも耐油性に優れており高温環境でも劣化しにくいので、様々な工業用設備や部品の使用に向いています。
ただし、加工のしにくさや繰り返し使い続けると劣化しやすい性質があるため、シール材の中でも動かない場所に組み込むガスケットなどに使用される傾向です。
エピクロルヒドリンゴムの用途
エピクロルヒドリンゴムは、自動車向けの部品として必要不可欠なゴムです。具体的にはオイルホースやガスケットなどに使われることが多いです。 その他の用途としては油圧機のオイルシールや様々な工業用品のチューブ、接着剤や印刷機のロールなどが挙げられます。
2. ゴムの特性や用途によっても使いどころは様々
ゴムには数多くの種類があるだけでなく、それぞれに秀でている特性や耐性があります。例えば、衝撃に強く物理的な強度の高いものから、高温時や油などに触れていても劣化しにくいもの、磨耗しにくく回転体などに組み込みやすいゴムなどです。
こうした様々な特性を持ち合わせているため、利用する設備や環境などに合わせてゴムをチョイスしなければなりません。特にフッ素ゴムのような高価な材料を使う場合、まず他に代替できるものを探した方がコストを抑えられる場合もあります。
工業用のゴム製品を取り扱うのであれば、それぞれの特性をよく理解した上で最適なゴムを選ぶことが重要と言えるでしょう。
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