ものづくりプレス

2024-12-24

クロロスルフォン化ポリエチレンの特徴と用途

合成ゴムのひとつであるクロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)には、優れた性質や特性が多くあります。しかしその一方で、覚えておくべき短所もあります。
この記事では、クロロスルフォン化ポリエチレンの特徴や用途について解説します。

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クロロスルフォン化ポリエチレンとは

分子量2万程度のポリエチレンを塩素と亜硫酸ガスでクロロスルフォン化し、合成したゴムがクロロスルフォン化ポリエチレン(CSM)です。かつてデュポン社で製造販売していた「ハイパロン」という名称で呼ばれることもあります。
塩素の含有量によって、複数のグレードがあります。

クロロスルフォン化ポリエチレンの特徴

クロロスルフォン化ポリエチレンは、構造内に同じく塩素原子を持つクロロプレンゴム(CR)と似た性質を持っています。しかしクロロスルフォン化ポリエチレンは二重結合を持たないため、CRよりも優れた性能が多く、特に以下の点に秀でているとされています。


・耐候性
・耐オゾン性
・耐熱性
・耐薬品性
・難燃性
・耐油性
・機械的強度
・耐磨耗性
・着色がしやすい
・屋外での暴露における変色に強い
一方、欠点として以下の点が挙げられます。
・圧縮永久ひずみ性に劣る
・低温特性が悪く低温で結晶化しやすい
・塩素を含むため環境にやや悪影響


近年では地球環境への影響を考慮して、クロロスルフォン化ポリエチレンを含む塩素を含有した物質の大量使用は、将来的に制限される可能性があることが示唆されております。

クロロスルフォン化ポリエチレンの用途

クロロスルフォン化ポリエチレンは、主に以下の用途で用いられています。


・建材用ゴム製品
・床タイル
・ルーフィング
・電線
・屋外用引布
・タンクライニング
・耐熱耐食性ロール
・耐食性パッキン
・ゴムボート
・エスカレーターの手すり
・自転車用のベルト など


耐候性や耐オゾン性、耐摩耗性などが優れ、変色にも強いことから屋外や高温環境下、腐食が発生する可能性のある用途などで多く使用されています。しかしシールパッキン材や低温環境での使用には向いていません。

クロロスルフォン化ポリエチレンゴム

クロロスルフォン化ポリエチレンゴムの特徴や用途について解説しました。クロロスルフォン化ポリエチレンゴムはクロロプレンゴムと似た性質を持つだけでなく、さらに優れた性質をいくつか持つゴムです。圧縮永久ひずみ性が低い、低温環境の使用に弱いなどの欠点はありますが、耐候性や機械的性質に優れています。
これらの性質を理解し、高品質な製品づくりに役立ててください。

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