ものづくりプレス

2024-07-27

プラスチック真空成形とは?

真空成形(または真空成型)とは、熱で柔らかくした板状のプラスチック材料(熱可塑性樹脂)を型に合わせて真空吸引し、製品の形を作る成形法です。
この方法では、事前にシルク印刷を施した材料や、異なる材質の成形材料を使用することで、多様な質感や絵柄の製品を作ることができます。
金型製作のコストが安く、多品種少量生産に向いています。


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真空成型の種類

ストレート真空成形
ストレート真空成形は、真空成形の中で最も基本的な方法です。
加熱して柔らかくなったプラスチックシートを凹状の金型に貼り付け、真空吸引で成形します。


この方法の主な特徴は以下の通りです。
・簡単な成形プロセス
・外側の寸法精度が高い
・複数の成形品を同時に作成しやすい
・冷却時にシートが縮むため、型から取り出しやすい
・比較的強度が高い
・深い成形や底の角部分での厚み保持が難しい
・金型の汚れや傷が成形品の外側に反映される


ドレープ真空成形

ドレープ真空成形も、基本的な真空成形方法の一つです。
加熱して柔らかくなったプラスチックシートを凸状の金型で押し上げ、真空吸引で成形します。


特徴は以下の通りです。
・スレート真空成形同様に簡単
・内側の寸法精度が高い
・均一な肉厚の成形品が得られる
・比較的深い成形が可能
・複数の成形品を作成する際には分離格子が必要
・冷却時にシートが縮むため、型から取り出しにくくなることがある
・型から剥がすための工夫が必要
- 横方向の強度が低下しやすい
- 側壁部分が薄くなりやすい
- 金型の汚れや傷が成形品の内側に反映される


プラグアシスト真空成形

プラグアシスト真空成形は、プラグと呼ばれる型でシートを突き伸ばしながら真空成形する方法です。
凹状の金型を使用します。


この方法の主な特徴は以下の通りです。
・細部まで精密に成形可能
・複数の成形品を同時に作成可能
・厚みのムラが少ない
・外側の寸法精度が高い
・冷却時にシートが縮むため、型から取り出しやすい
・プラグでシートに大きな力を加えられる


エアスリップ真空成形

エアスリップ真空成形は、ドレープ真空成形に追加の工程を加えた方法です。


加熱したシートを圧縮空気で膨らませ、凸状の型で押し上げてから真空吸引します。
この方法の特徴は以下の通りです。
・ 表面の仕上がりが滑らかになる
・深い成形が可能
・厚みのムラが少ない
・高い強度が得られる


真空圧空成形

真空圧空成形は、真空吸引に加えて圧縮空気でシートを型に押し付ける方法です。
この方法では、真空だけでなく圧縮空気の力も利用して成形するため、細部まで精密な成形が可能です。
しかし、他の成形方法に比べて型にかかる負荷が大きいため、型の強度を高める必要があります。


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