ものづくりプレス

2024-08-15

ゴムの金型とは?製品の形状ごとのメリット・デメリットをご紹介

ゴムとは ゴムを化学的に説明すると、植物などを傷つけることで得られる無定形で柔らかい高分子物質です。 天然ゴムや合成ゴムなど、有機高分子を主成分とする一連の弾性限界が高く、弾性率の低い材質を指します。

これは、いわゆる弾性ゴムのことです。 ゴムは、タイヤ、消しゴム、ボール、ホース、輪ゴム、防水用パッキン、制振材(マット)など、私たちの身の回りに数え切れないほど存在しています。


さらに、部品レベルで見ると、テレビ、自動車、洗濯機などにも使用されています。 これらのゴム製品を大量に、精密に、そして安価に作るためには、金型が欠かせません。 金型を使うことで、ゴム製品は高い精度と効率で製造されるのです。

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金型とは

金型という言葉は日常生活ではあまり耳にしないかもしれません。 しかし、私たちの身の回りの物を製造するためには欠かせないものです。 金型は一般的に金属で作られており、家電製品や工業製品(金属、プラスチック、ゴムなど)の加工を大量かつ精密に行うために不可欠な部品です。

金型の種類

金型には「ダイ」と「モールド」という2つの主要な分類があります。 ダイは、金属板などをプレスして成形するもので、例えば車のボディーや洗濯機のボディーの加工に利用されます。 一方、モールドは、溶かした樹脂を金型に流し込んで成形するもので、プラスチックやゴムの射出成形や、金属を溶かして流し込む鍛造の際に使用されます。

直圧成形

直圧成形(コンプレッション)は、一般的に使用されるゴム成形の主要な方法です。 この方法は、たい焼き機のようなイメージです。 適温にした金型にゴム材料を入れ、金型を閉じて圧力をかけます。 適切な架橋時間を保持した後、製品を取り出します。

金型のサイズが小さい場合は、手で持てるように取手を付けたり、蝶番機構を付けたりします。 金型のサイズが大きくなると、成型機に取り付けられるように金型の上面と下面にタップ加工が必要になります。 直圧成形は、ゴム金型の中で最もコストが低く、少量多品種の生産に適しています。

直圧注入成形

直圧注入成形(トランスファー成形)は、基本的にはコンプレッション成形と同じです。 ゴム材料を「ポット」と呼ばれる部分に入れ、プランジャーで圧力をかけて注入口を通して金型内に流し込みます。 製品の形状や金型の取り数によって、コンプレッション型と使い分けられます。 トランスファー成形の金型は、コンプレッション金型よりも製品のパーティングライン(PL)面が閉じた状態でゴムが流れる構造になっているため、 PLのバリの厚さを抑えられます。

そのため、寸法精度が求められる製品や金具インサートがある場合、または仕込み工程を単純化する場合にメリットがあります。 デメリットとしては、成形後にポット内に材料が残るため材料ロスが増えること、金型が大きくなり切削工程が増えるため金型費が高くなることが挙げられます。 ただし、コンプレッション成形と構造が異なるだけで、同じ設備を利用することが可能です。

射出成形

射出成形金型は、成型機のノズルを通して金型のランナーやゲートを経由し、金型のキャビティに材料を注入する金型です。 射出成形金型は、ホットランナー方式とコールドランナー方式の2つに大別されます。 この成形方法は、コンプレッション金型やトランスファ金型に比べて架橋時間が短いため、製品を迅速かつ安価に大量生産するのに適しています。


ただし、金型が大きくなるため、金型の費用が高くなり、設備も高価になります。

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