ものづくりプレス
2024-08-16
ゴムの製造工程を詳しくご解説
私たちの日常生活にはゴム製品が豊富に存在しています。
靴のゴム底、ベルト、ホース、チューブ、タイヤなど、数えきれないほどです。
これらのゴム製品が市場に出るまでには、多くの加工工程が必要です。
本記事では、ゴムの加工方法や製造過程で発生する可能性のある不良例について、主に解説します。
目次
ゴム加工とは
ゴム加工とは、ゴム素材を目的の形状に成形するプロセスです。
ゴム素材には、板状、紐状、ブロック状などさまざまな形態があります。
これらの素材を加工して、必要な形状に仕上げていきます。
ゴムは柔らかく弾力性があり、圧力や力を加えるとよく伸びる特性があります。
力を加えても、力を取り除けば元の形に戻る弾性が特徴です。
しかし、ゴムは劣化しやすく、その劣化のタイミングを予測するのが難しいという欠点があります。
加工後の製品には、老化防止剤を塗布することで対策が講じられます。 ゴム素材はカッターなどの刃物でカットできますが、刃物でのカットは変形の原因となるため、きれいに仕上げるのが難しいことがあります。
そのため、ゴムの形状に応じた適切な加工方法が必要です。
◇ゴムの主な加工工程
ゴム製品が完成するまでには、以下のステップが含まれます。
◇設計
原料ゴムに混ぜる薬品やその他の材料の種類や使用量を決定し、それを配合表にまとめます。
◇ロール(材料の完成)
配合表に基づき、配合剤を計量します。
製品によっては10種類以上の配合剤を使用することがあり、間違いがないように注意が必要です。
計量した薬品は、ポリマーなどの機械で精練して材料を完成させます。
◇押し出し
一部の製品では、仕込み材料の準備として押し出し工程が行われます。
◇検査
材料が完成した段階で、設計通りに仕上がっているかを検査・試験します。
複数の評価試験機を使って、さまざまな角度から試験を実施します。
◇成形
材料に問題がなければ、成形工程に進みます。
型に流し込んで形を作るか、決められた大きさに裁断します。
◇2次加硫
成形されたゴム素材は、円筒系耐圧缶で加圧蒸気によって加熱(直接蒸気加硫)するか、二次加硫缶で間接的に加熱(熱空気加硫)して製品にします。
加硫とは、ゴム素材に硫黄を混ぜて加熱し、分子を網目状にする処理です。
◇仕上げ
製品に余分な部分があれば、裁断などの仕上げ作業を行います。
◇検査
仕上げが完了した製品に対して、目視や機械で検査を行い、問題がないか確認します。
これが一般的なゴム製品の加工工程です。
製品によっては、工程が異なる場合もあります。
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