ものづくりプレス

2024-08-19

液体パッキンとは?性質と用途をご紹介

この記事では、液体パッチンとは何か、種類や特性などを詳しく見ていきます。

液体パッキン

液体パッキンの種類と特性

接合部の密閉性を向上させたり、油や水の密封性を高めたりするには、液体パッキンが最適です。

液体パッキンは常温では流動性を持つ物質ですが、接合部に塗布後、一定時間で乾燥する特性があります。

液体パッキンには様々な種類があり、それぞれの特性を理解し、適切に使い分けることが重要です。

液体パッキンとは

液体パッキンは、接合部の油密性、水密性、機密性を完全に保ち、漏れを防ぐために使用される接着剤です。

常温では流動性を持ち、塗布後に一定時間で乾燥して効果を発揮します。

つまり、液体のシール材として、内部の漏れを防ぐための役割を果たします。

液体パッキンの特長

液体パッキンは、単体でシール効果を発揮し、少量の塗布でも十分な効果が得られるため、材料費の削減が期待できます。

液体状のため、どんな形状の接合部にも塗布でき、固定ガスケットと比べて事前の調査や準備が不要で使いやすいという利点があります。


また、比較的低い締め付け面圧でも使用可能で、作業が簡単になるため部品や材料費の削減にもつながります。

増し締めが不要で作業が容易である点も特長の一つです。 さらに、どんな形状や寸法のフランジにも対応できるため、在庫管理の合理化も実現できます。


液体パッキンの塗布を機械化することで、塗布量が一定になり無駄が減少し、品質の安定化にも寄与します。

作業人数の削減が可能になり、生産ラインの自動化が進むことで、塗りすぎや塗り不足の問題も少なくなります。

液体パッキンの種類と特性

液体パッキンには、有機溶剤タイプ、無溶剤タイプ、水性タイプの3つがあります。

さらに、有機溶剤タイプは非反応型で変性アルキッド系、繊維素エステル系、合成ゴム系の3種類に分かれ、 無溶剤タイプは非反応型でフェノール系、変性エステル系、反応型でシリコーン系、アクリル系があります。 水性タイプは非反応型で水性アクリル系です。

また、RTVシリコーン液体ガスケットにはいくつかの種類があり、カートリッジから押し出すだけで硬化させることができます。

特別な操作を必要としないため、誰でも簡単に使用できます。

◇脱オキシム型

臭気がほとんどなく、特性のバランスが良好で、さまざまな材料との接着性も優れています。

ただし、銅系の腐食や樹脂侵食に注意が必要です。

◇脱アセトン型

硬化が速く、腐食の影響がなく、無臭です。 保存性や作業性が良好で、耐熱性も高いです。

ただし、深部硬化性が劣り、黄変しやすいです。

◇脱アルコール型

臭気がほとんどなく、腐食の影響もありません。

しかし、硬化が遅く、保存性や耐熱性が劣ります。

◇脱酢酸型

高い強度と速い硬化が特長で、優れた接着力と透明性を持ちますが、酢酸の臭気があり、樹脂の侵食や腐食に注意が必要です。


それぞれの液体パッキンの特性を理解し、適切に使い分けることが重要です。

シールする媒体によって適切なタイプを選ぶ必要がありますが、場合によっては液体パッキンが適さないこともあるので、注意が必要です。