ものづくりプレス

2024-08-21

ゴムはアルコールで劣化する?防止法と合わせてご紹介

ゴム製品は、私たちの生活の中で様々な場面で使用されています。しかし、ゴムは長期間の使用や環境の影響によって劣化し、その性能が低下することがあります。この記事では、ゴムの劣化の原因や、アルコールとゴムの相性について詳しく解説します。ゴム製品の寿命を延ばしたい方や、適切なゴム材料を選定したい方は、ぜひ参考にしてください。

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ゴムの劣化とは

そもそも、ゴムのれかとはどういった現象なのでしょうか?

ゴムは、年月とともに劣化していきます。 劣化の原因は、時間の経過だけでなく、外部環境(オゾン、酸素、温度、紫外線など)と ゴム自体の内部要因(ゴムの種類、製法、添加剤の種類と量など)によるものです。 内的要因と外的因子作用が相互に影響し、劣化を引き起こすことがあります。

ゴムの劣化の内的要因

内的要因には、ゴムの成分そのものによる劣化が含まれます。 充填剤や添加剤(加硫促進剤、可塑剤、老化防止剤、滑剤など)はゴム製品の性能や特性を付与するために使用されますが、 これらがゴム内部で反応や変化を起こすことがあります。

外観上の問題として、加硫剤や老化防止剤がゴムの表面に白い粉として浮き出る「ブルーム」や 充填剤がゴム表面に染み出し、濡れたような状態になる「ブリード」が発生することがあります。

ゴムの劣化の外的要因

外的因子作用には、温度、紫外線、オゾン、水、アルコールなどが含まれます。 これらの要因はゴムの分子に影響を与え、劣化を進行させる原因となります。 特に酸素による酸化反応や紫外線による光酸化劣化、オゾンによる分子鎖のせん断などが劣化を引き起こす要因です。


また、長期間にわたる外的力や圧力、度重なる形状変化(曲げる、伸ばすなど)をゴムに与えた場合、 その摩擦や接触が原因となって塑性流動やへたりなどの現象が現れます。 特にゴム製品は、機械やドア・窓部分などの摩擦が発生しやすい箇所で使用されることが多いため、このような用途では疲労が起こりやすくなります。


ゴム製品の寿命を延ばすためには、適切な保管や使用方法、適切な材料の選択が重要です。 ゴム製品を長持ちさせるために、これらの要因に注意してください。

アルコールとゴムの相性

ゴムとアルコールの相性はゴムの種類に依存します。 天然ゴムはアルコールに弱いですが、以下で紹介する合成ゴムは比較的耐性があります。


シリコーンゴム (VMQ):

耐油性、耐薬品性、耐溶剤性に優れています。 アニリン、アルコール、希酸、希アルカリなどにほとんど侵されません。 膨潤による容積の増加は10~15%にとどまります²。


ニトリルゴム (NBR):

アルコールに対しても一般的に使用可能です。 耐油性もあり、多くの工業用途で利用されています。


エチレンプロピレンゴム (EPDM):

耐薬品性に優れています。 アルコールにも一般的に耐性があります。



ゴムとアルコールについてのまとめ

適切なゴムの選択が、アルコールに対する耐久性や性能を保つために重要です。 これらのゴム材料は、アルコールに対して耐性を持っていますが、具体的な使用状況に応じて選択することをお勧めします。

ゴムに関するお困りごとは、富士ゴム化成にご気軽にご相談ください!

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