ものづくりプレス

2024-10-11

ゴムの艶出し技術とは?最適な方法と製品をご紹介

ゴムの艶出し技術とは

ゴム製品の艶出しには、コーティング加工が非常に適しています。

コーティング加工により、ゴム本来の質感を損なうことなく、製品に高級感を持たせることができます。

この記事では、ゴムのコーディング加工について詳しく解説していきます。

ゴムの艶出し技術とは?最適な方法と製品をご紹介

コーティング加工

ゴムコーティングは、基材の表面にゴム系のコーティング剤を均等に塗布し、薄い膜を作る加工技術です。

この技術は、私たちの身の回りにある多くの製品に広く利用されています。

たとえば、パソコンのマウスやテレビのリモコン、ゲームコントローラー、スマートフォンケース、家電製品など、手に触れることの多いアイテムに使用されることで、触り心地や耐久性が向上します。

特に、表面に凹凸がある場合でも、その質感を活かしつつ、表面を覆い、機能性を高める効果があります。

ゴムコーティングの種類

ゴムコーティングには、主にシリコーン系とフッ素系の2つのタイプがあります。

それぞれの特性に応じて、適切な用途に合わせて選択しましょう。


・シリコーン系コーティング

シリコーン系コーティングは、最も一般的なゴムコーティングの一つで、長い歴史を持っています。

このコーティングは、柔らかな手触りと透明感が特徴であり、ラバースイッチや家庭用製品などの精密機器に適しています。

エアガンを使用して基材の表面に均等に塗布することで、滑りにくい質感を実現できます。

ただし、透明なゴムに塗布すると、その透明感が失われることがあるため、美観を重視する場合には注意が必要です。


・フッ素系コーティング

フッ素系コーティングは、シリコーン系に比べて摩耗性や滑り性に優れ、非常に高い耐久性を持つのが特徴です。

このため、耐摩耗性が求められる製品や部品に特に効果的です。

ただし、フッ素は高価な材料であるため、コストが大きな課題となります。

したがって、フッ素コーティングを選ぶ際には、機能性とコストのバランスを考えることが重要です。

自宅でできる ゴムコーティング剤

・アーマオール

水性の艶出し剤「アーマオール」は、樹脂パーツやゴムパーツの仕上げに非常に人気があり、数十年にわたって多くの愛用者に親しまれています。

価格が手頃で容量も多いことも、その魅力の一つです。


製品名のスペルは「ARMOR ALL」で、「アーマオイル」や「アーマーオール」などと呼ばれることもありますが、正式には「アーマオール」と覚えておくと良いでしょう。

また、「アーマオール」という名称は洗車用品全般を指すもので、今回紹介する樹脂パーツ用の艶出し剤「アーマオール プロテクタント」やタイヤ用コーティング剤「アーマオール エクストリームタイヤシャインジェル」など、後に続く名称がそれぞれの用途に応じた製品名となっています(販売元は株式会社ナポレックスですが、製造元はアメリカの会社です)。


・AUTOGLYM ビニール&ラバー・ケア

ビニール&ラバー・ケアは、水溶性のビニール、ゴム、プラスチック等の保護艶出し剤です。

塗布面が濡れたままでもそのまま塗布できます。

エンジンルームやタイヤを洗浄した際の仕上げ用として濡れたままの状態で本液を塗布し、乾燥するまで放置することで、ツヤのある保護被膜が完成します。

もちろん、乾燥した状態で塗布もできます。

シリコン被膜によってゴム類を劣化から守ります。


信越シリコーンKF-96

信越シリコーンのKF-96は、柔らかく、伸びが良いため、ウエスに染み込ませてプラスチックやゴムに塗布することで効果を得ることができます。

ただし、容器の構造上漏れやすいので、注意が必要です。 また、無溶剤タイプです。


ゴムの艶出し技術は、コーティング加工によってゴム本来の質感を保ちながら製品に高級感を与えることができます。

市販の艶出し剤を利用することで、自宅でも手軽にゴム製品を美しく保つことが可能です。

これらの製品をうまく活用して、大切なアイテムを長持ちさせましょう。

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