ものづくりプレス

2025-02-16

天然ゴムと合成ゴム、選び方のポイントを解説

ゴムは私たちの身の回りのさまざまな製品に使われており、その種類や特性によって用途が大きく異なります。

特に「天然ゴム」と「合成ゴム」は、それぞれに特徴があり、使い分けが大切です。

天然ゴムは木から採れる天然の素材で、弾力性が高く、タイヤや機械部品など、強さや反発力が求められる製品に最適です。

一方、合成ゴムは化学的に作られ、耐熱性や耐油性に優れているため、特定の工業製品や自動車部品に多く使用されます。


この記事では、天然ゴムと合成ゴムの違いや、用途に応じた選び方をわかりやすく解説します。

あなたが必要とするゴムを見つけるための参考にしてみてください!

タイヤの画像です

天然ゴムと合成ゴムの特性

天然ゴムと合成ゴムは、それぞれ特性が異なり、用途に応じて使い分けが大切です。


天然ゴムの特性と利点

天然ゴムは、木から取れる樹液を原料に作られており、弾力がとても高く、強さにも優れています。

そのため、タイヤや機械の部品に使われることが多いです。

特に、反発力や摩擦に強い性質が求められる製品にはぴったりです。

ただし、耐油性や耐熱性はあまり強くないので、これらが重要な場面では少し不向きです。


天然ゴムの種類

天然ゴムは、取引の形態によって主に3つの種類に分けられています。


ラテックス

ゴムの木から取れる液状のゴムで、アンモニアを加えることで固まらないように調整されています。

タイヤの部品やゴム手袋、糸ゴム、接着剤など、さまざまな製品に使われます。


RSS(視覚格付けゴム)

フィールドラテックスを固めてシート状にし、スモークで乾燥させたゴムです。

別名「シートラバー」とも呼ばれます。


TSR(技術的格付けゴム)

ゴムを細かく粉砕し、プレスして成型したブロックゴムです。

製品の品質は、ゴムの成分やその他の成分に基づいて格付けされます。

上級品では、純度が高い原料ゴムを使っています。


RSSとTSRは、機械的強度に違いがあり、使い分けられます。

特にタイヤや自動車部品にはRSSの強度が必要とされることが多いです。

TSRは価格が安いため、RSSに代わる材料として使われることもあります。

合成ゴムの特性と利点

合成ゴムは、化学的に作られたゴムで、耐候性、耐油性、耐熱性が非常に高いです。

そのため、自動車部品や工業用のベルトなど、特定の性能を求められる場所でよく使われます。

さらに、加工しやすいという特徴もあり、さまざまな環境に合わせて調整したゴムが作れるので、使い道が広いです。


合成ゴムの種類

市場には100種類近くの合成ゴムがあります。

合成ゴムは、大きく分けて2つの種類に分類できます。


汎用ゴム

比較的安価で、幅広い用途に使われるゴムのことです。

タイヤや履物、防振ゴムなど、耐油性や耐老化性などがそこまで求められない場合に使われます。

代表的なものにSBR(スチレン・ブタジエンゴム)、IR(イソプレンゴム)、BR(ブタジエンゴム)があります。

天然ゴムもこの汎用ゴムに含まれます。


特殊ゴム

耐油性、耐熱性、耐候性など、天然ゴムにはない特性を持っているゴムです。

主に工業製品に使われ、IIR(ブチルゴム)、EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、NBR(ニトリルゴム)などがあります。

さらに、シリコーンゴムやフッ素ゴム、アクリルゴムなど、優れた耐油性や耐熱性を持つゴムもあり、これらは価格が少し高めです。


このように、天然ゴムと合成ゴムは、それぞれ特性に応じて使い分けられ、用途に最適なゴムが選ばれています。

ゴムの選び方

ゴムを選ぶ際には、まず天然ゴムか合成ゴムかを決め、その後、使用する環境に合った特性を持ったものを選ぶことが大事です。

たとえば、高温や耐油性が求められるなら、シリコンゴムやフッ素ゴムが良いです。

常温の環境なら、NBRなどの安価なゴムで十分です。

もし屋外で使う場合は、耐候性に優れたEPDMを選ぶと良いでしょう。

このように、ゴムを使う環境や目的に合わせて選ぶことが重要です。

まとめ

いかがでしたか?

ゴムの種類や特性について理解することで、用途にぴったりのゴムを選ぶことができ、より効果的に活用できます。

天然ゴムと合成ゴム、それぞれの特徴をしっかり把握して、目的に応じた最適なゴムを選んでください。

正しい選択をすることで、長く使える製品を手に入れることができます。

これからもゴムの特性を活かして、さまざまな場面で便利に活用していきましょう!