ものづくりプレス
2025-09-09
ポジティブリスト制度とは?食品用製品の安全性基準を徹底解説
食品に直接触れる容器やラップ、スプーンなどに使われる素材が、私たちの健康にどんな影響を与えるか、ご存じでしょうか?
実は、こうした食品製品に使われる材料には、安全性がしっかり確認されたものだけを使うルールが定められています。
それが「ポジティブリスト制度」です。
この制度では、安全と認められた物質だけがリスト化され、それ以外は基本的に使えません。
本記事では、ポジティブリスト制度の仕組みや対象となる物質、導入の背景、さらには企業や消費者にとってのメリットについてわかりやすく紹介します。
ポジティブリスト制度とは?
食品に触れる可能性のある器具や容器包装に使われる材料について、安全性が確認されたものだけを一覧にまとめ、それ以外の使用を原則禁止するのが「ポジティブリスト(PL)制度」です。
これは、使用できる物質やその量などが明確に定められた仕組みです。
ポジティブリストでは、使用する合成樹脂の種類ごとに、「食品の種類」「使用温度の上限」「合成樹脂の分類」などが設定されています。
また、材料に加えられる添加剤についても、合成樹脂の種類ごとに使ってよいかどうか、また使用量の上限が決められています。
ネガティブリストとの違い
以前の制度では「ネガティブリスト」と呼ばれる仕組みが使われており、使用禁止の物質だけが記載され、それ以外は基本的に使用可能とされていました。
しかし、この方式では新しく開発された未知の物質について、十分に対応できないという欠点がありました。
近年のように新素材が次々と出てくる状況では、現実に合っていないといえます。
これまでは業界団体が自主的にルールを設けて対応していましたが、国際基準に合わせた法整備の流れの中で、ポジティブリスト制度が導入されることになりました。
対象となるもの・ならないもの
対象となる物質
現在ポジティブリストの対象となっているのは、合成樹脂製の器具や容器包装です。
ペットボトルや食品用ラップのように、日常的に広く使われることから、公衆衛生への影響が大きいと考えられています。
また、海外でも同様の対象設定がされていることが背景にあります。
器具には、コップ、箸、包丁、まな板など、食品と直接触れるものが含まれます。 容器包装には、食品を包む袋や箱、包装紙などが該当します。
対象とならない物質
ゴムのように熱で形が変わらない合成樹脂や、金属、紙、木などの自然由来の材料は対象外です。
ただし、紙や金属の表面に合成樹脂が使われている場合は対象になります。
また、原材料に含まれる成分が化学変化してできた別の物質や、食品に触れない部分(印刷インキ、接着剤など)に使われている物質であっても、ごく少量しか溶け出さないものは対象外とされています。
ここでいう「少量」とは、食品1kgあたり0.01mg以下で、健康に影響を及ぼさないと判断されたレベルを指します。
厚生労働省は「まずは合成樹脂から始める」との方針を示しており、今後は他の材質についても順次、制度の拡充が検討されるとみられます。
最新情報の確認が重要です。
ポジティブリスト制度のメリット
制度への対応は手間がかかるものの、多くのメリットもあります。
製品開発と工程の効率化
あらかじめ安全と認められた物質がリスト化されているため、その中から材料を選べばスムーズに製品設計ができます。
食品の品質と安全性の確保
製品の品質や安全性を示しやすくなるため、消費者からの信頼向上にもつながります。
また、リコールなどのリスクも減らせます。
海外展開がしやすくなる
国際的な安全基準と連携した制度なので、海外取引においてトラブルを未然に防げます。
グローバルなビジネスに強みを発揮できます。
まとめ
ポジティブリスト制度は、食品製品の安全性を確保するために重要な役割を果たしています。
これにより、私たちが日常的に使う器具や容器が、安心して使用できることが保障されています。
企業にとっても、製品の品質や信頼性を向上させる大きなチャンスとなり、グローバルな展開にも有利に働きます。
今後、制度がさらに進化していく中で、最新情報を常にチェックし、適切に対応していくことが大切です。
食品製品に携わるすべての事業者にとって、この制度は無視できない重要なポイントとなるでしょう。
本記事では、「ポジティブリスト制度」について詳しく解説しました。
ポジティブリスト制度は、食品に触れる容器や器具の安全性を保証するための重要な仕組みであり、正しい理解と適切な対応が求められます。
富士ゴム化成では、長年培ってきた技術と経験を活かし、ポジティブリスト制度に対応した食品容器や部品、加工技術を提供しています。
「食品製品の安全性を重視したい方」「国際基準に適合した容器・部品をお探しの方」は、ぜひ当社までお気軽にご相談ください!
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URL:https://www.fujigom.co.jp/works/
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